効率性・利便性を「革新」する、ロボットによるフードデリバリ
―自律型ロボット集荷・配送の実現―
「街づくりDTC®」の試み
デジタルおよびAIを活用し街づくりを革新する「街づくりDTC(デジタルツインコンピューティング)®」は、NTTグループが掲げる次世代インフラ戦略「IOWN構想」の一翼を担う施策として、NTTアーバンソリューションズグループが推進している施策です。現在、空調制御や健康管理、人流予測など多様な分野で実証を展開しており、その中の一つにフードデリバリがあります。
ビル内の混雑状況などを予測した自律的なフードデリバリ
NTTアーバンソリューションズグループは、NTTおよびNTTコミュニケーションズ(株)と連携し、モバイルオーダーアプリと連動した自律型ロボットによるフードデリバリに関する実証実験を、2022年度に「アーバンネット名古屋ネクスタビル」で実施しました。
現在、先進的なビルの多くで、ロボットとビル設備(エレベーターなど)の連携が進んでおり、ロボットによる配送の環境が整いつつあります。ロボットに行き先を指定して配達する従来の仕組みから、今回の実証では、ロボットやエレベーターなどのビル設備情報や経路などをクラウドに集めてシミュレーションを行い、注文受領後にロボットが人の指示を介さずに自律的に最適なルートを検索して、店舗からの集荷と該当フロアへの配送を実施します。これにより、飲食店・利用者の利便性に加え、ビル内の混雑緩和やエネルギー消費の抑制にも寄与します。
人とロボット、建物が、よりシームレスにつながる街へ
同実証は2023年度中に「品川シーズンテラス」(東京都港区)にて、よりシームレスなサービスを実現するため検討を進めていきます。都市インフラへの各種ロボット導入と、高度な自律化、スムーズな連携は、経済効率化や省エネに留まらず、「少子高齢化、担い手不足」という社会課題の解決に大きく寄与するものとして、注目を集めています。その実現には、高速大容量な通信技術やクラウド基盤、高度なAIなど、NTTグループの経営資源が活用できます。同ビルでは既にロボットによる警備・清掃も実施しており、今後は、屋内外含めた街区内でのロボットによる配送、用途の異なるロボットも含めた統合管制、ロボットのマルチユースなど、ビル・街区におけるロボットのさらなる活用に向け、継続的な検討・検証に取り組んでいきます。
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![フードデリバリロボットの写真](../../../asset/img/sustainability/social/innovation/case04/img_case04_02.jpg)
フードデリバリロボット
![フードデリバリロボットの写真](../../../asset/img/sustainability/social/innovation/case04/img_case04_03.jpg)
※(株)ZMPの宅配ロボット「DeliRo(デリロ)」を利用しています