AIを用いた空調制御による快適性と省エネルギーの同時実現
脱炭素社会の実現に向けた重要課題
2023年7月に開催された「G7香川・高松都市大臣会合」での議論ならびに共同声明などにも表れるように、現在、持続可能な都市環境の実現に向けたイノベーションの活用に、社会の期待は高まり続けています。中でも脱炭素・省エネソリューションに関するイノベーションは関心が高く、NTTアーバンソリューションズグループも「街づくり」ならびに「環境負荷低減目標」における建物の省エネルギーを重要なテーマの一つに位置付け、積極的な実証と導入検討を進めています。
フィールド実証により効果を確認
AIを用いた空調制御は、従来の温湿度条件のみでの空調制御に対し、収集した過去のデータ(人流・気象(実況値)・室温・消費エネルギー量など)から、室内環境の未来の状態(人流・温湿度)を予測して空調を自動制御することにより、快適性を確保しつつ省エネルギーを実現します。
NTTアーバンソリューションズグループは、 NTTコミュニケーションズ(株)と、「アーバンネット名古屋ネクスタビル」(愛知県名古屋市)で実証を行い、不特定の来館者を迎える1階および地下1階の共用空間において、空調用熱エネルギーを約30%削減可能という結果を得ました。
デジタルを活用した未来予測技術による最適化
空調制御に用いた人流データや館内温湿度などのセンシングデータは、省エネルギーに貢献するだけでなく、街区におけるさまざまなシーンにおいて、快適性向上や生産性向上、満足度向上にも資する仕組みとして活用を進めています。センシング技術やデジタルデータを活用した未来予測技術など、NTTグループのデジタル技術を活用し、街づくりを通じて社会に貢献していきます。
アーバンネット名古屋ネクスタビル
撮影:フォワードストローク
1階エントランスロビー
撮影:フォワードストローク