NTTアーバンソリューションズグループが考える、「ひと」中心の街づくり
街づくり×デジタルのコンセプトを教えてください。
NTTアーバンソリューションズグループは、街づくりにデジタルを活用する際の重要なコンセプトとして、以下を掲げています。
街区毎とありますが、東桜街区独自のビジョンはどのようなものでしょうか。
東桜街区のビジョンは以下の通りです。
『タスクやコミュニケーションを時間と空間から解放し、新たな発見と創造を生み出す場』
東桜街区では以下の4つのコンセプトに分けてビジョンの実現をめざしています。
①
時間と空間の制約からの解放
個人のニーズに合わせた過ごし方がいつでもできる空間の提供・享受ができている状態。
②
新たな発見と創造
非日常的な体験や多様なユーザーとの交流により、
オープンマインドが養われ、オープンイノベーションが起きやすい状態。③
安心・安全
東桜街区の安全性についての認知が高く、誰もが安心して過ごせる状態。
④
環境負荷低減
街区内で資源の使用状況を可視化・分析・最適化することによってサーキュラーエコノミーが確立され、
実益(コスト削減、企業価値向上)を享受できている状態。
世界2例目となるスマートシティ国際規格ISO37106のレベル4認証を取得した、「東桜街区」
スマートシティ国際規格ISO37106について教えてください。
ISO37106は、スマートシティの運営モデルに関する国際規格です。都市や街区が持続可能で、住民にとって価値あるサービスを提供するための「運営のベストプラクティス(お手本)」を示しています。
ISO37106は、これらの観点に基づき、運営体制の成熟度を5段階(レベル1〜5)で評価します。東桜街区では世界で2例目となるレベル4を取得しています。
「スマートシティ国際規格ISO37106カイトマーク」
東桜街区では、どういった取り組みを行っているのですか。
1. データ活用による成果の可視化と竣工後も成長し続ける街区の実現
NTTアーバンソリューションズグループは街区の価値とテナント満足度の向上をめざし、街区運営の標準化・高度化を進めています。竣工後に徐々に失われがちな開発時のコンセプトやビジョンを竣工後も継承するため、KGI(※1)やKPI(※2)などの指標を設定して、アンケートやセンサーで取得したデータなどをもとに利用状況や満足度を定量的に把握しています。その結果を元に什器配置の改善やイベント実施などのアクションを実施し、PDCAサイクルにより継続的に改善しています。これにより、テナントワーカーや来街者の満足度向上と街区全体の価値維持・向上をめざしています。
- Key Goal Indicator、目標達成度合いを測る指標
- Key Performance Indicator、進捗や成果の度合いを測るための指標
2. 「tocoto®」を活用した「ひと」中心の街区運営
ワーカー向けのアプリ「tocoto®」を活用し、クーポンやキャンペーン情報の配信、イベント案内、ラウンジや会議室の混雑状況表示、館内案内、防災情報、気づき投稿など多様な機能を提供しています。クーポン利用やイベント案内がワーカー同士の会話や交流のきっかけとなり、総務担当者からは「館内の案内や防災情報が一元化されていて便利」「社員のコミュニケーションが活性化した」といった声もいただいています。街区運営面においても、クーポン利用状況の集計や一人ひとりへの情報周知が容易になり、ステークホルダーへの価値提供に貢献しています。
3. データ基盤によりナチュラルに支えられるテナントワーカーの働き方
東桜街区で運用されているデータプラットフォーム基盤では、街区内のさまざまな人流・環境情報・画像解析センサーやビルの消費エネルギー情報などが連携し、そのデータを分析・活用してテナントワーカー一人ひとりの快適な働き方の実現をめざしています。
【参考】東桜街区における4つのコンセプト毎のKPIデータ(一部抜粋)
実際に現場を運営している担当者から、各コンセプトの取り組みに関してコメントをもらいました!
左から
NTTアーバンバリューサポート㈱ 東海事業部 オフィス営業担当 馬場 僚貴
NTTアーバンバリューサポート㈱ 東海事業部 商業担当 原田 太一
NTTアーバンバリューサポート㈱ 東海事業部 ビル管理担当 花井 健太
【コンセプト①時間と空間の制約からの解放】
アーバンネット名古屋ネクスタビルの共用部であるワーカーズラウンジやスカイテラスの利用率および利用者満足度をKPIとして設定し、テナントワーカーからのフィードバックもふまえつつ改善を実施、利用率と利用者満足度の向上を実現しています。
ワーカーズラウンジの満足度と利用率
ワーカーズラウンジを活用したイベントの実施や什器配置改善によって、最も利用需要の大きいランチ時間帯とそれ以外の時間帯のどちらも年々利用率は上昇傾向にあり、加えてテナントワーカーの満足度も向上している状況です。
2階 ワーカーズラウンジ全景
※テナントワーカーへのアンケートを元にした取り組み
書籍設置
コーヒーマシンの設置
椅子クッションの設置
パラソルの設置
NTTアーバンバリューサポート㈱ 東海事業部 オフィス営業担当 馬場 僚貴
ラウンジやスカイテラスの利用率UPおよび活性化のため商業担当とともに日々施策を検討しております。この東桜街区はテナント様からの評価もよいため、コンセプトを通じた付加価値提供を継続できればと思っております。今後も利用促進を図ってまいりますので、何かご意見等があればぜひお願いします!
【コンセプト②新たな発見と創造】
アーバンネット名古屋ネクスタビル2周年記念イベントや商業施設Blossaにおける各商業店舗の教室イベントなどを通じて、オープンマインドを養い、オープンイノベーションの実現をめざします。
交流が広がる体験型イベント満足度
凡例
- ●とても満足
- ●満足
- ●やや不満
- ●不満
ボードゲームナイト with Wine
参加者:90人
満足度98%
(とても満足・満足)
ESPRITパン教室
参加者:12人
満足度100%
(とても満足・満足)
新たな発見につながる講演会満足度
岩瀬仁紀スペシャルトークショー
参加者:99人
満足度99%
(とても満足・満足)
NTTアーバンバリューサポート㈱ 東海事業部 商業担当 原田 太一
イベント終了後には、次回以降より良い企画運営をできるように、参加者アンケートを実施しています。参加者の皆さまから「普段できない体験ができて良かった」、「新たな発見があった」などのお声をいただき、企画した担当として励みに感じています。これからも潜在化している部分も含めて多様なニーズにお応えできる施策を実施し、ビルに愛着を持って働いていただけるよう、積極的に企画検討・実施していく予定です。
【コンセプト③安心・安全】
防災訓練における参加率の向上や街区内で発生するトラブルへの適切な対応を継続的に図り、非常時に備えたマニュアルのメンテナンスに取り組むことで安全を担保し、安心感の醸成をめざしています。
安心・安全を支える情報発信と防災訓練
街区では、ワーカー向けアプリ「tocoto®」を通じて、館内案内や防災情報などを日常的に発信。情報の一元化により、非常時にも安心して行動できる環境づくりを支えています。
また、定期的な防災訓練も実施しており、2025年6月には街区内テナントの約40%にあたる34社が参加しました。より多くのテナントの皆さまにご参加いただけるよう、時間帯や内容を随時見直しながら、街区全体の安全性向上に向けて継続的な取り組みを進めています。
※ワーカーズアプリ「tocoto®」における防災情報の掲載
NTTアーバンバリューサポート㈱ 東海事業部 ビル管理担当 花井 健太
南海トラフ地震の危険性が謳われているエリア特性上、入居テナント様の災害に対する危機意識はかなり高まってきています。言い換えれば街区運営者として求められる災害対策も年々変化しているとも言えます。総務担当者にご納得いただくだけでなく、災害時、発災時のいずれにおいても入居者様1人1人に「この建物は安全で安心だ」と感じていただくために、様々な体験や情報をお届けしなくてはならないと感じています。
【コンセプト④環境負荷低減】
東桜街区における消費電力量やごみ排出量、水道使用量をモニタリングし、街区内のサイネージなどを通してテナントの皆さまへご報告しています。
街区内の電力消費量
街区内の水道使用量
街区内のゴミ排出量
NTTアーバンソリューションズグループらしい街づくりの実現に向けて
「東桜街区」のスマートシティ国際規格ISO37106を活用した取り組みは、今後のどのようになるのでしょうか。
東桜街区で培ってきたスマートシティ国際規格ISO37106を活用したノウハウについて、大阪のアーバンネット御堂筋ビルや宮城のアーバンネット仙台中央ビルをはじめとした後発の新規竣工物件や街区へと展開されていきます。今後、これらの標準化・高度化された街区運営がNTTアーバンソリューションズグループらしい、その街ならではの街づくりの実現につながると考えています。
NTTアーバンソリューションズグループは、さまざまな調達においてオープンかつ協調的であることを重視しています。
NTTアーバンソリューションズグループの趣旨にご賛同いただいたさまざまなパートナーさまより、東桜街区のコンセプト実現に向けたご提案をいただきながら、将来に向けた新たな挑戦も含めて実施してまいります。