01さまざまな人々の人生に寄り添うまちなかスタジアム
お話を伺った方
広島市
公園整備課
公園企画調整担当
堀江 祐矢
株式会社サンフレッチェ広島
スタジアムビジネス部
有木 陽祐
NTTアーバンバリューサポート株式会社
中国事業部
東 恵美
ひろしまスタジアムパークでの新しい過ごし方のカタチ
Urban Park Life HIROSHIMA構想(以下UPL構想)におけるひろしまスタジアムパークの役割について教えてください。
東:UPL構想は、当社グループを中心とした基町エリアのまちづくりにおいて掲げているキーワードです。連続的な開発や施設運営によって、広島都心部、基町エリアならではの人々のライフスタイルを創造することを目的としています。
このひろしまスタジアムパークは、サンフレッチェ広島さんの新たな本拠地であるエディオンピースウイング広島と、その周辺に広がる芝生ひろば、水辺ひろばや商業施設「HiroPa」からなる複合施設です。広島市中心部に新たなランドマークとして2024年8月に誕生しました。
Park-PFI(民間の優良な投資を誘導し、公園管理者の財政負担を軽減しつつ、都市公園の質の向上、公園利用者の利便性の向上を図る新たな整備・管理手法)を活用し、広島市、サンフレッチェ広島、NTTアーバンバリューサポートの3者が連携して実現しています。ACTIVE COMMUNITY PARKとしてこの整備と運営を担当し、基町エリア全体を開発しながら回遊性を高めています。
ACTIVE COMMUNITY PARKとして整備と運営を担当
ACTIVE COMMUNITY PARKのコンセプトや概要、誕生した背景について教えてください。
東:子どもから大人まで幅広い世代がスポーツなどを日常的に楽しめるにぎわいづくりを主なコンセプトとしています。これを実現させるため、「ニューパークライフ」「スポーツ&ウェルネス」「広島カルチャー」という三つのポイントがあります。この場所は、エディオンピースウイング広島を挟んで西側に川があり、東側に芝生広場もある緑と水に恵まれた環境です。バーベキューや芝生広場での遊びなど、多様な活動ができる環境を「アクティブ」と位置づけ、新たな交流を行う「コミュニティ」を生み出し、日常的なにぎわいのシーンを創出する未来志向のスタジアムパークの実現をめざしています。
Park-PFIとは何か、あわせてひろしまスタジアムパークの整備に至った経緯を教えてください。
堀江:Park-PFIは、公園に飲食店や売店などの収益施設の設置と、その収益を活用して、周辺の園路や広場のような公園施設の一体的な整備などを行う民間事業者を公募によって選定する制度です。従来の公園は都市公園法で制約がありましたが、この制度では設置期間を10年から20年に延長し、民間事業者が投資しやすくすると同時に行政の負担軽減も図る民官両方のメリットを生む制度として国が創設しました。
堀江:以前のスタジアムが郊外に立地していたのに対して、ひろしまスタジアムパークはまちの中心部に位置することで、スポーツ観戦だけでなく日常的な憩いの場として機能し、新たな都市のにぎわいを創出しています。
スタジアムパーク整備のきっかけは、まず市民の声が集まったこと。2013年に約37万筆のスタジアム建設の署名が広島県のサッカー協会によって取りまとめられ、広島市に提出されました。その後、県と市、広島商工会議所、県のサッカー協会、サンフレッチェ広島さんの5者で連携しながら建設に向けた計画を進め、2024年2月にスタジアムが開業、8月に全体開業となりました。
にぎわい創出のためにコミュニケーションを強化
ひろしまスタジアムパークでは、どのようなにぎわいを創出することをめざしていますか。
東:「都会のオアシス」をキーワードとして、皆さまの憩いの場になることを最も重要視しています。子どもも大人もシニア層も、誰もが思いのままに楽しめる在り方をめざしています。
現在、サンフレッチェ広島の試合日は非常に多くの方にお越しいただいて、いつも客席はいっぱいです。特に試合前には広場にも大勢集まり、それぞれの時間を過ごしています。試合以外の日にも楽しめるよう、広場に無料アイテムや遊具を用意するほか常設の遊具エリアもあります。
オープンして間もない頃は、きれいな芝生ができても、公園で過ごす人はどんな使い方をして良いか具体的にイメージができていない状況でした。テレビ局の企画でキャンプのイベントなどを行った後は、自分でタープを持ってきてくつろぐ人が出てくるなど、使い方が広がってきています。
タープでくつろぐなど、使い方が広がっている
試合前にお客さまがたくさん訪れるのは、スタジアムが別の場所にあった時には見られなかった光景ですか。
有木:以前のスタジアムは周辺に飲食店など時間をつぶす場所がなかったため、我々がステージを組んだりして時間を使っていただけるようなものを提供するという状況でしたが、スペースにも限りがありました。今は、のびのびとボールを蹴ったり、平和記念公園まで行って帰ってきたりと、過ごし方の選択肢が広がり、「観戦プラスα」から「お出かけプラス観戦」というスタイルに徐々に変化してきています。
東:サンフレッチェ広島のスタジアムが都心部になってからは、市内のさまざまな場所からアクセスしやすくなりました。まちの中心部なので、サッカー以外の目的と併せて気軽に訪れることができるので、1日中楽しめます。また、アウェイの方は広島に宿泊されることが多く、試合が夜でも朝から広場で遊んでいただいています。アウェイのユニフォームを着た方をまちなかで見かけることもよくあり、にぎわいに大変貢献いただいていることを実感しています。
有木:アウェイ選手、アウェイサポーターがいないと、サッカーの興行が成り立たないので、このスタジアムに来ていただいて、それぞれのサポーターが応援して盛り上げてくださっているのはとてもありがたいです。
広島市、サンフレッチェ広島、NTTアーバンバリューサポートの3者が一丸となって取り組んでいる様子が伝わってきますが、実際にはどういう連携体制になっていますか。
東:まず、広島市や広島県も入った運営協議会が年に2回開催され、状況報告や課題について共有します。その他、サンフレッチェ広島さんとNTTアーバンソリューションズグループでは、スタジアムパーク会議を月1〜2回のペースで開催。また、広島市さんとも月1回、定例会で報告や課題検討の場を設け、密な連絡体制をとっています。
有木:会議という形にとらわれず、その都度相談することも多いです。メンバーとはすぐ連絡して相談できる関係で、連携を取りやすい良い状況だと感じています。
堀江:中央公園は、広島市が中国財務局の所有地を借りてつくられた都市公園です。そのため、法律や条例などさまざまな制約がある中で、指定管理者のサンフレッチェ広島さんやNTTアーバンソリューションズグループさんににぎわい創出のための取り組みを企画・実行していただく形になります。市は、指定管理者の企画が制度面で実施可能かの相談に乗ったり、運営上の問題がないか確認したりする立場を取っています。
新たなファンの獲得と地域貢献を同時に実現
今までサッカーに興味がなかった人が遊びに来て、サンフレッチェ広島の試合をたまたま知ることで、新たなファンの獲得にもつながるのでしょうか。
有木:現在はチケットが試合前にほぼ完売してしまっているため、ひろしまスタジアムパークにふらっと訪れて当日に観戦できる状況ではありません。ただし、公園を訪れたお客さまが、後日試合を見に来てくださるという流れは広がっていると思います。意識の中にサンフレッチェ広島が自然と入ってくることで、今回はチケットを買えなかったけれど次回は買ってみようと思っていただけているのではないでしょうか。日常的に気軽に足を運べる環境がひろしまスタジアムパークで整うことにより、ファン層の拡大がさらに進んでいくと思います。
今までになかった、公園の新しい利用の仕方はありますか。
東:開業時から比べると利用者がだんだんと増えてきて、さまざまな使い方が広がっています。今後は、ひろしまスタジアムパークの一部を子ども専用エリアにして、子ども向けのミニサッカーゴールを置く予定です(期間限定予定)。また、AFCチャンピオンズリーグエリート(アジアサッカー連盟が主催する、クラブチームによるサッカーの大陸選手権大会)などのJリーグ以外の試合時には、来日した海外選手が芝生広場でウォーミングアップしている光景を見かけたこともあります。これも面白い利用方法だと思いました。
堀江:以前はごく普通の広場だったので多くの人が訪れる場所ではありませんでしたが、ひろしまスタジアムパークとなってからは見どころも多くなり、NTTアーバンソリューションズグループさんに広島市の小学校や中学校の校長会に遠足で使ってもらうよう働きかけていただいてからは、遠足でかなりの方に来ていただいている印象です。また、多くの修学旅行生が平和記念公園を訪れますが、ひろしまスタジアムパークはそこから歩いて15〜20分程度で来られる距離です。平和記念公園だけではなく、ひろしまスタジアムパークも含めて長時間滞在できるエリアとして、皆さまに認知していただければと思います。
有木:修学旅行や社会見学でスタジアムを訪れたい、という小学校、中学校からの問い合わせが最近増えています。スタンドを昼食会場として使ってもらうようにもしているため、雨の心配もなく昼食を取れるのも特徴です。また、日頃からツアーを実施しているため、多くの団体、企業、町内会の集まり、サッカーチームなどからも問い合わせをいただいています。
先日は、新たな試みとして読書会を開催しました。今後は同じ趣味の方が集まれるようなイベントも企画していくつもりです。試合がない日でも来ていただける方が一定数いることを実感しています。
この経済波及効果で、スタジアム自体の売り上げについてはオープンしてからどのような変化がありましたか。
有木:2024年度はクラブとして初めて80億円の売り上げを達成でき、前年度から約倍増となりました。満員での試合開催に連動して、グッズ購入や飲食もここで楽しんでいただいています。試合がない日も、指定管理者として会議室の貸し出しを行うなど、今までになかった売り上げが発生しています。
このような大きな公園と一体となったスタジアムは、全国的にも珍しいケースです。Jリーグのクラブでスタジアムを指定管理しているクラブはいくつかありますが、ここまで行政と連携させてもらって売り上げが伸びているところはあまり見ません。まちなかスタジアムとして成功することで、他のJクラブや他の都市の指標になることができたらと思います。
©2025 S.FC
試合開催日は連日満員のスタジアム
©2025 S.FC
子どもの来場者も増加
このようなにぎわいが生まれていることに対して、広島市としてはどう受け止めていますか。
堀江:元々このスタジアムを整備するにあたって指定管理者に求めた条件が、「365日にぎわいのあるスタジアム」というものでした。市が要望したにぎわいを達成できている状況を嬉しく思っています。
試合自体は年間で20試合前後、今はサンフレッチェ広島さんが好調なので30試合近くありますが、それ以外の日をどう活用していくかが当初の課題でした。今ではツアーや飲食店、それ以外のイベントなど、さまざまな用途に活用しながらにぎわいを生んでいただけているので、今後はそれらの取り組みの一層の発展に期待しています。
さらなる発展に向けてチャレンジを続ける
今後、ひろしまスタジアムパークがどのように発展することをめざしているか、長期ビジョンがあれば教えてください。
東:広島城三の丸エリアが今後新しくなって基町エリア一帯がさらに再開発されていくにあたり、回遊性向上の仕組みを強めていきたいと思います。ひろしまスタジアムパークに来たついでに広島城にも足を延ばす方や、試合前にここで遊んでからサッカー観戦する方もいると思いますが、それをさらに広げてこのエリア一体をぐるり一周できるようなまちづくりができれば、もっとにぎわいが生まれるのではないかと思います。
有木:当クラブには「サッカー事業を通じて、夢と感動を共有し、地域に貢献する」という大きな理念があり、この場所に移転してから地域により一層貢献していかなければならないと実感しています。
基町エリアやまちなかエリアをより元気にしていくことで、経済効果を生むだけでなく、地域の魅力が高まっていきます。このエリアの魅力をまだまだ発信しきれていないと思うため、多くの方々と連携して試合がない日でも盛り上げていく取り組みが今後非常に大切だと思っています。
堀江:広島市としても二つの課題があります。一つは人口が少しずつ減少して、若者が県外に流出していると言われていることです。そういった方々に楽しめるツールとしてこの場所の認知が一層高まり、「ひろしまスタジアムパークがあるから広島市にいたい!」と思っていただければと考えています。
もう一つの課題は滞在時間です。広島市で観光した後、他の都市に移動される方が多いのですが、広島に宿泊して広島で1日過ごしていただけるよう、このスタジアムや公園がその一助となればと思います。
02人々に感動を届けて郷土愛を生むパブリックビューイング
お話を伺った方
サンフレッチェ広島
アンバサダー
森﨑 浩司
サンフレッチェ広島スタジアム
DJ
貢藤 十六
NTTアーバンバリューサポート株式会社
中国事業部
田中 正吾
リニューアル中に付随して起こる課題をイベントで解決
パセーラの現在の課題について教えてください。
田中:一昨年、パセーラにあるそごう新館が閉館し「新生パセーラ」として改装中のために来館者数が減少しているのが一番の課題です。
2023年10月に大型ビジョンが設置され、翌年春にスカイパティオが改装されましたが、ねらいを教えてください。
田中:NTT都市開発としては、この場所をスポーツのパブリックビューイングの聖地にしたいという思いがあり、大型ビジョンを設置してスカイパティオを改装することとなりました。NTTアーバンバリューサポートはこの場所を活用したにぎわいづくりを行っており、サンフレッチェ広島さんのアウェイ試合のときはほぼ全試合のパブリックビューイングを実施して、お客さまに楽しんでいただいております。
これを目的にお客さまにパセーラに来館いただき、施設内も回遊していただきたい、集客につなげたいというねらいがあります。
森﨑さんと貢藤さんは、パセーラでどのような取り組みを行っているのでしょうか。
森﨑:試合中に貢藤さんと掛け合いながら、いわゆるサッカー解説という堅苦しい解説ではなく、選手の人となりや普段の様子を話しています。DAZNで試合の様子は映し出されていてそこで解説者が話しているので、私の場合は副音声的に楽しんでもらうものです。
私自身が元選手なので、選手が今どんな気持ちで戦っているかが分かります。チームが勝ち続けているときはパブリックビューイングの雰囲気が良いのですが、調子が悪いときは、「今選手はこういうマインドで戦っている」など、選手目線で深掘りして話すことが多いです。
貢藤:パブリックビューイングのMC、スタジアムDJという名称で活動しています。スタジアムでは場内アナウンスや注意喚起、各種呼び出し、選手紹介、試合中の得点者紹介がメインですが、このパブリックビューイングではゲストの方とたわいのない話も交えてお話ししながら、90分間お届けしています。また、プレゼント抽選会での司会やパセーラのニューストピックスを紹介したりなどもしています。
パブリックビューイングの開催は、2週間に1回ぐらいのペースで、今年は2月から12月の間に19試合を実施します。
独自のスタイルが郷土愛につながる
パブリックビューイングの盛り上がりに対して、どのように感じていますか。
森﨑:アウェイの試合でパブリックビューイングを開催することで、私や他のゲストと貢藤さんが一緒に盛り上げる空間づくりができます。アウェイ試合に行きたくても行けないサポーターの方にとって、他のサポーターと一緒に喜んだり悔しがったりという共有の場があるのはすごく良いことです。私もアウェイ試合をテレビで見ることが多いのですが、サポーターの皆さまと一緒にドキドキしながら見られる空間は楽しいです。
貢藤:天気が良いと600人から800人もの方々が来てくださいますし、先日も平日の雨の日にもかかわらず200人くらいご来場いただいて、スタジアム同様に熱い応援をしてくれる。それが答えだと思っています。
スタジアム「エディオンピースウイング広島」ができたのも一つのきっかけだと思いますが、このパブリックビューイングがアクセスの良い場所で行われていることが何より大きいですね。
森﨑:このパブリックビューイングでは、非常に近い距離でファンの方々と触れ合えます。あまり箱が広すぎると熱さが届かないのですが、ちょうど良い規模です。
貢藤:この場所で一つの文化みたいなものができつつある、もしくは、すでにでき上がっているのではないかとも感じています。
一般的なパブリックビューイングとは異なり、MCや解説が入ることで、どういう効果をもたらしているのでしょうか。
森﨑:静かに集中して観戦するのも良いですが、副音声的な解説が入ってくると、今この状況でこんなことを考えて選手はプレーしているということが分かります。また、ファンでもルールを知らない方は分からないことが多いため、今のプレーはなぜファウルだったのかなどの解説を入れていくとサッカーの知識向上につながります。そして、選手のパーソナル部分も知ってもらうことによって、サッカーをより楽しく観戦できるのではないでしょうか。
貢藤:選手の気持ちの部分について、「アウェイで負けたら帰りの新幹線がしんどい」という一言を森﨑さんから聞くだけで、選手の思いに寄り添えます。なかなかそういう声は現役選手からは聞こえてきません。そういったOBの生の話を聞けるのは非常に大きいです。知識もどんどんついていくと思います。
例えばゲートフラッグという応援の旗がありますが、「選手はゲートフラッグを見ているのか?」という質問に対して、「旗が目に入って嬉しくなる」という選手の気持ちを返していただけます。するとサポーターの方々はもっと力強く、もっと素敵なデザインのものを作って勇気を届けようという行動につながり、絆も深まっていきます。
森﨑:貢藤さんがパブリックビューイング会場にいて、ホームスタジアムのようなスターティングメンバー発表や、ゴールが決まったときの「ゴール!」という声があることで、アウェイ戦なのにみんなで一つになれます。パブリックビューイングが広島で開催されればサンフレッチェ広島ファンのために解説できるので、ここに来ればアウェイでもまるでホームゲームのようにみんなで楽しめます。スタジアムDJがいて、OB・OG選手がいて、この場所があって、と三位一体でこのパブリックビューイングはできています。
MCや解説をする時に工夫していることはありますか。
貢藤:ゲストからいかにサンフレッチェ広島寄りの話を引き出すかということは、かなり考えています。サッカーはとてもエキサイティングな時間もあれば、ゆるやかな時間もあります。そういうときにいかに森﨑さんの言葉を引き出すか、試合の流れによって今は話してはいけないときなのかという空気を読んでいます。
また、お客さまに紙に書いてもらった質問をラジオ番組のように読み上げることがあります。「好きな食べ物は何ですか?」「今日の注目選手は誰ですか?」「後半戦のキーパーソンは誰?」といった質問内容が多いです。「宿題をやるのにテンションが上がらないけれど、どうやって宿題をやっていましたか?」という質問も(笑)。そのタイミングを考えながらMCを行っています。
パブリックビューイングでは
サポーターの目の前で解説
パブリックビューイングがもたらすにぎわい効果
パブリックビューイングの開催がパセーラのにぎわいづくりにどのような効果をもたらしていますか。
田中:効果としては、定期的に足を運んできてくださる方が大勢いて、認知度が向上していると思われます。エディオンピースウイング広島がパセーラのすぐ近くにあるので、スタジアムに試合観戦に来られた際に、こちらにも立ち寄ってお食事や買い物をするお客さまがいらっしゃいます。
Jリーグの方はアウェイ試合のパブリックビューイングを全試合実施していますが、WEリーグ(女子サッカー)のパブリックビューイングもシーズン中に数度実施しています。そこにも足を運んでいただいているサポーターの方もいて、パセーラでのパブリックビューイングはかなり定着してきています。
来場者数や売上への効果はいかがですか。
田中:これまで最高で1試合に約800人の方にご来場いただき、雨の日でも200人を超えることが多くなりました。平日や雨の日でも去年と比べても1.5倍ほどの方にご来場いただいており、以前より確実ににぎわっています。昨年の延べ来場者数は約9,000人でしたが、今年はそれを超えるペースとなっています。サンフレッチェ広島さんの成績も良いので、勝利する機会が多いとサポーターも集まって一緒に喜びたい雰囲気に包まれます。パブリックビューイング開催日には飲食店の売上が前年比の115%と成果が表れています。
パブリックビューイングで盛り上がる会場
会場では飲食も楽しめる
イベントを進化させてさらなるにぎわいに
今後目標にしていることはありますか。
森﨑:いつも足を運んでくださるサポーターの方は大勢いますが、新しいサンフレッチェ広島ファンにももっと来ていただきたいです。パセーラ6階のスカイパティオだけではなく1階広場でも開催しているので、サッカーのアウェイ試合日にちょっと観戦していこうかという気持ちになってくれたらうれしいです。そういう新しいファン層を拡大して、ここにもっとにぎわいが生まれるよう協力していきたいと思います。
パセーラ1階広場での開催
貢藤:私はラジオでサンフレッチェ広島さんの番組を担当しており、公開録音後にパブリックビューイングをみんなで見ようという企画がありました。そのような取り組みにもどんどん挑戦していけたらと思います。
パセーラの向かいの広島県庁敷地にこの春誕生した「県庁前SHOP&CAFE」は広場でライブもできる環境であり、そこでサッカーが好きなミュージシャンのライブが開催されました。朝から音楽ライブ、ゲストトークショー公開収録、そしてパブリックビューイングを開催したりして、1日を通してサンフレッチェ広島さんのテーマパークのような空間にできればと思います。森﨑さんもおっしゃったように、いつも来ていただいている方以外も巻き込んで、もっともっと熱い空間を作っていけるのではないでしょうか。
今後、にぎわいを創出していくために、どんなことをめざしていますか。
田中:パセーラ11階にはNTTクレドホールがあり、ホールに来館したお客さまには、シャワー効果的に施設内の他店舗を回っていただくことにも力を入れたいと思います。近年の誘致に関して言えば、香取慎吾さんの個展を2年前に実施して、相当な人数のお客さまに来館いただきました。原爆投下から80年という節目の今年は、「どうぶつ・いきもの」をテーマに制作活動を続ける自閉症の画家さんの展覧会を開催(現在は終了しております)しており、にぎわいを創出しています。また、今年秋にはスカイパティオに隣接してシェア型フードホール「reDine 広島」が誕生するため、新たな集客を生み出せると思います。
〈シェア型フードホール イメージ〉
※今後の詳細設計により、デザインは変更になる場合があります
(
https://www.nttud.co.jp/news/detail/id/n26851.html
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今後、基町エリア全体がどのように発展していくことをめざしていますか。
田中:NTTアーバンソリューションズグループが進める都市開発によって、基町エリアにお客さまを呼ぶ環境が整ってきました。この基町エリアは、広島市内の他のエリアとは違う過ごし方ができる場所だと思っています。公園でのんびり過ごしてからまちで買い物をするといった、広島の人たちがこれまで体験していない過ごし方ができるエリアになっているのではないでしょうか。
この環境を生かした過ごし方を提案して、お客さまに楽しんでいただけるエリアづくりにこれからも取り組んでいきたいと思います。
