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品川港南2050プロジェクト③
エコアクションで未来を変える—企業と働くひとが共創する環境実証
エコアクションで未来を変える—
企業と働くひとが共創する環境実証
品川シーズンテラス
賑わいと
憩いの場を創る
環境への配慮

NTTアーバンソリューションズグループは、まちに、社会に、さまざまな価値を提供することにより、地域社会の課題解決に取り組んでいます。本シリーズでは、その取り組みを具体的にご紹介。
品川駅港南口にある大規模なオフィス・商業複合施設である「品川シーズンテラス」。そこに入居する企業や近隣企業の人たちとともに、エコアクションを実践する3週間のキャンペーンが実施されました。エコアクションを記録するアプリ「Green Program® for Employee」を使って、自分たちの行動をCO2換算して可視化できるという取り組みの背景にある狙いについて、プロジェクトを担当する方々にお話を聞きました。

物件概要

物件名:品川シーズンテラス

品川駅港南口から徒歩6分。バラエティに富んだ商業エリアと国内最大級のスケールの環境配慮型・免震構造ビルのオフィスエリア・会議室、3.5haの広大な緑地を有する。主用途であるオフィス部の評価において、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)の最高ランクである5☆及び「ZEB Ready」認証を2019年12月25日付で取得している。

品川シーズンテラス
品川シーズンテラス

インタビュー

お話を伺った方

お話を伺った方

NTTコムウェア株式会社

エンタープライズソリューション事業本部
ビジネスイノベーションソリューション部
第2ソリューション部門 担当課長 梅澤 伸也

NTTアーバンソリューションズ株式会社

街づくり推進本部
ファシリティ・エネルギーソリューション部
担当課長 岡本 賢治

※肩書き・所属・業務内容などはすべて取材当時のものです。

企業やワーカー同士が共に高め合いエリア全体として取り組む環境活動

品川港南エリアで環境テーマに取り組んだ背景を教えてください。

岡本: 港南エリアには大企業が多く、それぞれが環境課題に取り組んでいます。さらに、品川シーズンテラスの緑地や高浜運河など、環境を身近に感じられる要素が多いのも特徴です。こうした品川港南エリアのポテンシャルを活かし、企業の意欲を束ねることで、環境活動を活性化し、街の魅力を向上させることができると考えました。また、一人ひとりのエコアクションの促進はもちろん、企業間だけでなく、そこで働く人たち同士の交流の場を作ることも目的の一つでした。エリア全体での取り組みを通じて、ビルや街への関心や愛着を持ってもらうことも期待していました。

岡本 賢治

本実証の具体的な取り組み内容を教えてください。

岡本:品川シーズンテラスの入居企業や近隣企業の皆様と連携し、エコアクションを実践する3週間のキャンペーンを実施しました。NTTコムウェアがドコモグループとして展開する法人事業ブランド「ドコモビジネス」で提供する環境アプリ「GreenProgram®forEmployee」を活用し、参加者自身が実践したエコアクションをこのアプリに記録し、そのエコアクションを行った場合と行わなかった場合のCO2削減貢献量の差を可視化できる仕組みです。個人の成果だけでなく、参加者全体の合計値も見える形にすることで、環境貢献の実感を共有できるようにしました。また、単なるデジタルキャンペーンにとどまらず、対面での交流イベントも実施しました。具体的には、前夜祭、中間報告会、振り返り会といった場を設けることで、参加者同士が意見交換し、企業やワーカー同士が高め合える機会を提供しました。

環境アプリ「Green Program® for Employee」を活用した背景について教えてください。

梅澤 伸也

梅澤: 環境意識の向上には時間がかかるため、段階的に積み上げていくことが重要です。今回の取り組みでは、個人のエコアクションを可視化し、行動の積み重ねを実感できる仕組みとして、環境アプリ「Green Program® for Employee」を導入しました。
「Green Program® for Employee」は、個人のエコアクションを記録し、行った場合と行わなかった場合のCO2削減貢献量の差 を可視化できるアプリです。マイボトルの使用やエアコン設定の調整といった行動を登録すると、その影響が数値化され、環境への貢献度が分かる仕組みになっています。また、環境クイズなどを通じて意識向上を図る機能も備えています。これにより、環境意識の醸成を段階的に進められると考えています。

梅澤 伸也

梅澤 伸也

【エコアクションの例】

  • エレベーターの代わりに階段を利⽤した
  • マイボトル・マイカップを利⽤した
  • 冷房の温度を下げる代わりにクールビズ
  • 暖房の温度を上げる代わりにウォームビズ
  • リモートワークを実施した
  • 賞味期限が近い⾷材を購⼊した
  • マイバッグを利⽤した
  • リユース品・リサイクル品を購⼊した・・・他

キャンペーン参加者は日々のアクションをアプリに投入すると、自分のCO2削減貢献 量を確認することができる。

今回の実証で特に注力した点はありますか?

岡本:参加者の職場が近いことを活かし、対面イベントを開催して参加者同士の交流することで、取り組み意欲の活性化を促進しました。前夜祭や中間報告会では、環境に関する講演会やクイズ、品川シーズンテラスの環境に配慮した特徴に関する見学ツアーなどを通じて、取り組みの意義についての理解を深めていただきました。
また、キャンペーン後の振り返り会では、参加者の皆様が実践したエコアクションのデータ分析結果報告や、参加企業や環境省が取り組む先進的な事例の紹介を行ったほか、アップサイクル食品や植物性代替肉など環境負荷に配慮した 食材を使った料理を用意し、実際に試食体験してもらうことで、持続可能なライフスタイルへの関心を高めていただきました。

対面イベントの様子 動画再生画面を開く 動画再生画面を開く

対面イベントの様子

岡本 賢治

参加者の反応はいかがでしたか?

岡本: キャンペーンへは最終的に21社・約530人に参加いただき、環境意識を高める機会を提供することができました。多くの方から『環境活動を始めるきっかけになった』『他社の取り組みを知ることができた』という声をいただきました。特に、『マイボトルを使うようになった』『前夜祭で交流した人たちのエコアクション状況がアプリ上で見えて自分も意欲が高まった』といった実際の行動変容や意識醸成につながったというフィードバックが印象的でした。

梅澤: 企業によって環境意識のばらつきがあり、意識の高い企業は積極的に取り組んでいましたが、まだ着手していない企業では社内浸透が難しいという課題がありました。今回、企業間の交流を通じて、知見を共有し合うことの重要性を改めて感じました。対面イベント等による一体感の醸成によりエコアクションが促進されるという仮説をもって取り組みましたが、今回、それがデータで裏付けられました。例えば、エコアクションの実施数は過去の同様の取り組みと比べて28%増加し、参加者の約9割が環境意識の向上を実感したと回答しています。また、行動変容が見られた参加者も87%に達しました。これは、街全体で取り組むことで、相乗効果が生まれた結果だと考えています。

梅澤 伸也

今後の展開についてお聞かせください。

梅澤: 品川港南エリアでの定点観測を続けるとともに、他のエリアでも同様の取り組みを行い、比較分析を進めたいと考えています。これにより、品川港南エリアが環境意識の高い街としてのブランディングにつなげられる可能性があります。また、環境データの活用を広げ、街の発展にも寄与できるような仕組みを構築していきたいです。

岡本: 環境意識は個人や企業によって温度差がありますが、今回のようなエリア単位の取り組みを通じて、環境への関心を高め、持続的な行動変容につなげることができます。地域ぐるみでの活動が進めば、街の価値向上にもつながり、より多くの企業や人々を引きつける要素になり得ると考えています。こういったエリア全体での取り組みが、企業・個人・品川港南エリアのそれぞれにとってメリットのあるものになればと考えています。

NTTアーバンソリューションズグループでは、地域課題解決に向けたさまざまな取り組みを行っています。
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