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  • 実証実験Vol.03街づくりDTC®︎が、おもてなしにチャレンジ

~街全体がおもてなしをしてくれる、そんな世界は実現しますか?~

街づくりDTC®では、進行しているさまざまなプロジェクトにおいて、実証実験がはじまっています。今回ご紹介するのは、一人ひとりにパーソナライズされたサービスを提供することで、まるで街全体が、そこに住まう人、働く人、集う人におもてなしをしてくれる、そんな世界を実現するための取り組みです。株式会社NTTデータ、NTTアーバンソリューションズ株式会社がタッグを組んだ、東京・品川エリアで展開中の実証実験について紹介します。

今回、品川エリアにおいて、パーソナライズサービス(おもてなし)というテーマで実証実験を行っています。IoTなどいろいろなデバイスが世の中に登場し、さまざまなシーンでの情報取得が可能になっています。これらの情報を活用し、その人が、生き生きとして、ワクワクした幸せを感じるというヒト中心の価値に還元していくことをめざしています。
例えば、普段その人がどのようなお店に行くのか、そこでどのような購買体験をするのか、そういった情報を集めて、その人の嗜好や健康状態などを分析して、店舗様とも協力して、その人に最適な飲食の価値体験を提供するというのが、現在おこなっているランチレコメンドの実証実験です。

ヒト中心という視点での価値体験をおもてなしで考えていますが、街のなかには、サービスを提供するテナント様やビルの管理会社などいろいろな方々がいます。それらの方々にとっての価値を個別に最適化するのではなく、全体の最適化も図れるように考えています。ヒトにとっての価値を追求するデジタルツインという技術、店舗にとっての価値を追求するデジタルツイン、ビルを管理する人にとっての価値を追求するデジタルツイン。それぞれの価値が相互に最適化するような仕組みが、今回の街づくりDTC®のなかでめざしている価値になります。
そして、おもてなしはその人に寄り添うというところを非常に大事なキーワードにしています。例えば、わたしたちが並行して進めているフードロスゼロに取り組んでいる店舗においてどのくらいの商品が売れるのかなどの需要予測から、フードロスにつながる懸念のある商品を推定し、おもてなしで取り組んでいるユーザーの嗜好分析を組み合わせることで、ユーザーの嗜好にあった 飲食の価値体験を提供しつつ、フードロスゼロにも貢献する。そうした街全体でトータルな価値を高める仕組みづくりをめざしていきたいと思っています。

社家:デジタル化された社会では、いろいろなデータが集まります。そのデータの活用が課題となります。データをうまく活用することで、社会課題の解決、産業の発展に貢献することができるからです。NTTスマートデータサイエンスセンタでは、データの組み合わせや分析によって、今やるべき課題に対するコンサルティングから未来の新しい価値や体験を創造し、データサイエンスの技術で実現するという目的を担っています。
山本:ヒト、モノ、環境のすべてがデジタル化される世界では、データを活用して新しい価値が生み出せると考えており、それがデジタルツインコンピューティング(DTC)です。

社家:デジタルツインコンピューティングの概念を実際の課題として捉えるのに適しているのが街づくりだと考えております。街づくりDTC®ですね。
山本:街というのは、それを構成するものとして、都市、交通、流通、エネルギー、小売、ヘルスケア、ロボットなど様々なドメインが含まれています。それらの全体最適化を実現し、必要な未来予測を行うデジタルツインの開発を行っています。
社家:街のデジタルツインを大きなひとつのデジタルツインで考えると、とても難しい。そこで、どんなサービスを実現するかというところからいくつかのドメインに分けてデジタルツインを考えています。たとえば、モビリティや店舗、オフィスなど、それぞれの特徴を捉えたデジタルツインを想定することで、それぞれのドメインの中で、未来予測と新たな価値創出ができるように構成するわけです。
山本:(実現するサービスとしては)省エネ、快適性、運用効率性などで相互最適化させるための技術開発も必要になります。
社家:それらの関係がデジタルツインコンピューティングになっているということなんですね。

山本:例えばフードロスなど課題解決が実現し、バイタルデータから健康的な食事が提供されて、より元気になるというような、そんな街ができると考えています。
社家:街においては購買体験も重要ですね。いろいろなお店で何かを買ったりとか、あるいは迷ってやめたりとか。そうした行動データとモノや環境の情報を組み合わせる。それが行動連鎖(ジャーニー)目線です。ジャーニー目線を時系列でみることによって、先読みができるようになります。そこから"じゃあ、次は何をレコメンドすればいいか"ということができます。いままでにない体験を提供することができると考えています。

街の新しいインフラとしての街づくりDTC®を活用しながら、パーソナライズサービス(おもてなし)が実現したい世界というのは、ダイバーシティ(多様性)を究極的につきつめた世界だと思います。街の中には、いろいろな方々がいます。例えば、日本語を話す人、外国語を話す人、背の高い人・低い人、ちょっとした段差であっても歩行が困難になってしまう人や照明が強すぎることを不快に思う人などなど。そうした多様な街のひと全員に対して街全体がおもてなししてくれる世界、そんな状態を実現したいと思っています。
そして、このサービスは継続的にブラッシュアップが必要だと考えています。そのためには、NTTグループだけではなく、その街の方々をはじめとして、いろいろな方々のご意見も聞きながら、日本中のさまざまな企業様とも積極的にコラボレーションしていきたいと思います。例えば、街の美味しい珈琲屋さんとコラボレーションすると、珈琲好きな人が疲れているときにはサッと淹れたての珈琲を提供できるような、そんな必要な時に先回りしておもてなししてくれる、そして喜んでいただける、一人ひとりの嗜好に合ったパーソナライズサービスが実現できるようになるでしょう。

まずは、ランチのレコメンド(オススメ)から実証実験をはじめました。ランチという限られた時間やシーンの中で一人ひとりの嗜好データや行動データをリアルタイムに取得して、さりげなく一人ひとりに合ったレコメンドを出しています。このさりげないレコメンドというのは重要なポイントです。NTTグループでは「ナチュラルな」という言葉をよく使います。今はスマートフォンへのPUSH通知ですが、他の手段のレコメンドももちろんあると思います。例えば、将来は歩いていたら床に矢印が出てきたりすることもあるかもしれません。
街で暮らす人を、必要な時に先回りしてさりげなくナチュラルにフォローしてくれる。デジタルはその支えとなっている。それがこのパーソナライズサービスの価値のひとつだと考えています。

各社担当者からのコメントいかがだったでしょうか。動画の中では、【お茶の水博士からのQuestion】ということで「街全体がおもてなしをしてくれる、そんな世界は実現しますか?」という質問に、それぞれ答えています。ぜひ、チェックしてみてください。

実証実験 Vol.04へ続く

街全体があなたを
もてなしてくれる

最適なランチをレコメンド

街づくりDTC®は、オフィスやレストランなどひとつの空間で機能するものではなく、人の行動を起点にさまざまな空間をつなぎながらあなたの体験をアップデートしていきます。それは、街全体があなたに「おもてなし」を提供してくれる環境が生まれることでもあります。

東京・品川で2021年6月から始まった実証実験は、そんな「おもてなし」の実現をめざしています。わたしたちは事前に情報を登録したアプリやビル内に設置されたセンサから出社タイミングや勤務中の行動を解析し、適切なランチのタイミングを推定。商業施設の混雑状況をリアルタイムでモニタリングし、どのタイミングでどのお店に行くのがよいかレコメンドできるサービスを提供します。

あなたをもてなす3つの機能

今回の実証実験は、アプリをベースに3つの機能を実現するものです。まず1つめの機能は、ランチ時間の把握を可能にする「行動の予測」。アプリに入力したユーザーのプロフィール情報だけでなく、オフィスに設置されたセンサなどを通じてユーザー行動を解析し、どのタイミングでどのお店に行くのがよいかユーザーへレコメンドを送ります。

2つめの機能は、ユーザーの趣味や傾向の把握による「行動内容の予測」です。言うまでもなく人それぞれ趣味嗜好は異なりますし、一人ひとりが自分のルーティンをもっています。この実証実験ではユーザーから提示された好みのジャンルやよく行く店の情報を学習していき、自動的に今日はどんな店に行くのがオススメか提案できる機能を実現します。

3つめの機能は、施設の混雑情報を把握する「全体最適」です。たとえユーザーと相性のいいレストランを提案できたとしても、店内が混雑していたり待ち時間が長かったりすれば快適な体験は生まれません。今回の実験では各店舗の情報や周辺環境の情報をリアルタイムに分析することで、今からスムーズに入店できる店を提案するほか、お気に入りの店に行くなら何時に行くのがよいかも提案していきます。

あなたに寄り添いながら変わる街に向かって

今回の実証実験はオフィスとレストランにフォーカスしたものですが、その領域がエリア全体へと広がっていくことで、あなたの暮らしは大きく変わっていくはずです。食事だけでなく買い物や移動、運動などさまざまなシーンにおいて、街づくりDTC®は常にあなたに寄り添い、先回りして快適な状況を整えていきます。ときにはあなたの趣味嗜好に合わせるだけでなく、心身の健康を最大化できるような行動を提案することもあるでしょう。そして一人ひとりに寄り添いながらも、エリア全体の全体最適を進めていくことで、自然環境も含めてまち全体を快適な空間へ変えていくはずです。