Loading...
実証実験Vol.02フードロス問題解決のために、街づくりDTC®ができること | NTTアーバンソリューションズ株式会社
DTCが叶える未来TOP画像

DTCが考えるTOP画像sp

  • ホーム
  • 実証実験Vol.02フードロス問題解決のために、街づくりDTC®ができること

~フードロスゼロ社会は本当に実現しますか?~

街づくりDTC®では、進行しているさまざまなプロジェクトにおいて、実証実験がはじまっています。今回、ご紹介するのは、フードロス問題という非常に重要な社会的課題解決に関してのプロジェクトです。株式会社NTTデータ、NTTアーバンソリューションズ株式会社がタッグを組んで取り組んでいる、東京・原宿のWITH HARAJUKUにあるAUX BACCHANALES(オーバカナル)原宿店での実証実験について紹介します。

今回の実証実験の来店者数予測は、当社のSocietyOS®を活用してシステム構築し、サービス提供を実施致しました。SocietyOS®は当社が提供するスマートシティの取り組みに係るブランド及びサービスデリバリープラットフォームであり、様々なデータや技術を連携することにより、スピーディーなユースケース実装、実フィールドでの価値検証、サービスのブラッシュアップ及びサービス提供をサポートしていくための機能を有する仕組みです。
今回、街づくりDTC®構想の実証として、フードロス抑制につながる店舗運営に役立てて頂くことを目的に飲食店向けの来店者数予測サービスに取り組みました。今回の来店者数予測は店舗入口に設置したカメラで来店者数を計測し、過去の来店者数実績に加えて天気、気温などの環境情報もインプットとし、当日から一週間後までの来店者数を予測し、可視化するダッシュボードを構築しました。来店者数予測のダッシュボード画面はタブレット端末やPCで閲覧可能とし一時間単位/一日単位/七日間平均などの予測値と実績値をグラフなどを用いて直感的にわかりやすく表示することで店舗様にも運営に容易に活用いただけることを意識したつくりとしました。
また、来店者数予測に加えて、飲食店向けにメニューごとの需要予測や食材消費量予測のサービス実証計画を進めており、今後もさまざまなアプローチでフードロス抑制につながる継続的なサービスのブラッシュアップに取り組んでいきたいと思っております。

NTTグループが取り組む街づくりDTC®の最初の実フィールドでの実証として、東京・原宿にあるWITH HARAJUKUのAUX BACCHANALES(オーバカル)原宿店様にご協力をいただき、フードロスという課題に対して我々が持つ技術やサービスを活用して新しい価値を提供できないかという検討を続けています。実際の実証については、NTTの研究所の予測技術を使って来店者数の予測からスタートしています。現在のところ、約80~90%程度の予測値の精度で推移しており、当初我々が想定した水準を達成して順調に進んでいます。
今後の展開については、来店者数予測をベースに、メニューごとの需要予測や、それを基にした食材発注数予測にも取り組み、フードロスの抑制につなげていくことができるのかというところを検討したいと思っています。
また現在は一店舗のみの実証ですが、対象店舗を広げていき、いろいろな方々からのご意見も聞きながら、サービスのブラッシュアップをを図っていければと考えております。そして、フードロスという課題解決に取り組みたいと思っております。さらに、フードロスという課題にご関心のある店舗様や個人のお客様に対して、街づくりDTC®でサポートできるという世界観をつくっていくことができればと思っています。

社家:デジタル化された社会では、いろいろなデータが集まります。そのデータの活用が課題となります。データをうまく活用することで、社会課題の解決、産業の発展に貢献することができるからです。NTTスマートデータサイエンスセンタでは、データの組み合わせや分析によって、今やるべき課題に対するコンサルティングから未来の新しい価値や体験を創造し、データサイエンスの技術で実現するという目的を担っています。
山本:ヒト、モノ、環境のすべてがデジタル化される世界では、データを活用して新しい価値が生み出せると考えており、それがデジタルツインコンピューティング(DTC)です。

社家:デジタルツインコンピューティングの概念を実際の課題として捉えるのに適しているのが街づくりだと考えております。街づくりDTC®ですね。
山本:街というのは、それを構成するものとして、都市、交通、流通、エネルギー、小売、ヘルスケア、ロボットなどさまざまなドメインが含まれています。それらの全体最適化を実現し、必要な未来予測を行うデジタルツインの開発を行っています。
社家:街のデジタルツインを大きなひとつのデジタルツインで考えると、とても難しい。そこで、どんなサービスを実現するかというところからいくつかのドメインに分けてデジタルツインを考えています。たとえば、モビリティや店舗、オフィスなど、それぞれの特徴を捉えたデジタルツインを想定することで、それぞれのドメインの中で、未来予測と新たな価値創出ができるように構成するわけです。
山本:(実現するサービスとしては)省エネ、快適性、運用効率性などで相互最適化させるための技術開発も必要になります。
社家:それらの関係がデジタルツインコンピューティングになっているということなんですね。

山本:例えばフードロスなど課題解決が実現し、バイタルデータから健康的な食事が提供されて、より元気になるというような、そんな街ができると考えています。
社家:街においては購買体験も重要ですね。いろいろなお店で何かを買ったりとか、あるいは迷ってやめたりとか。そうした行動データとモノや環境の情報を組み合わせる。それが行動連鎖(ジャーニー)目線です。ジャーニー目線を時系列でみることによって、先読みができるようになります。そこから、"じゃあ、次は何をレコメンドすればいいか"ということができます。いままでにない体験を提供することができると考えています。

フードロスの取り組みを紹介しましたが、この取り組みにはまだ先があります。私たちは、お店にご来店くださる一人ひとりの皆様に、今よりももっと多くの幸せを届けたいと思っております。お店を選び、食事をする。そこにはいつもの嗜好もあると思いますが、それに加えてその時の健康状態や、食事にかけられる時間、前後の予定、さらにはダイエットの有無などいろいろな状況を加味して、店舗やメニューを選んでいます。
そういった、その人のその時の一番嬉しいこと、またお店にとっての嬉しいこと、社会にとっての嬉しいこと。一見するとそれは相反するようなことかもしれません。それを街づくりDTC®では、デジタルツインを掛け合わせることで、全体最適化をめざしていきます。
全体最適化とは、例えば、今いる場所のお店の空き状況、夕方の女子会や午後の会議など少し先の予定、健康状態、そういったいろいろな要素を考えて、"今のオススメはこちらのお店です"、もしくは、"5分後の出発だとこのお店もスムーズには入れます"みたいに、しかもそれは押しつけではなく、"こんなところはどうですか?"というさりげないレコメンドとして、その人により良いもの、お店にとってより良いもの、なおかつフードロスの課題も考えて社会にとってもより良いものを考えるというイメージです。
私たちNTTアーバンソリューションズグループは、街に住む人、働く人、集う人たちがいきいきと暮らし働く、ワクワクする体験ができる、そんな街づくりをめざしています。そのために個別の空間視点ではなく、「ヒト中心」の視点で価値を考えていきます。それを支えるのがデジタルであり、街づくりDTC®です。これからも私たちは夢の実現のために、ぞくぞくと実証実験を進めていきます。

各社担当者からのコメントいかがだったでしょうか。動画の中では、【お茶の水博士からのQuestion】ということで「フードロスゼロ社会は本当に実現しますか?」という難しい疑問に、それぞれ答えてもらっています。ぜひ、チェックしてみてください。

実証実験 Vol.03へ続く

レストランから
フードロスがなくなる?

来店人数の解析で正確な需給予測を実現へ

世界的な食糧危機が深刻化するなかで、過剰生産などによってまだ食べられる食料を廃棄してしまう「フードロス」は、一刻も早く解決すべき課題のひとつといわれます。日本では年間約600万トン(※)の食料が廃棄されており、その半分以上は飲食店や小売店など事業者によるものであることが問題視されています。

わたしたちNTTグループは、街づくりDTC®を活用することで、フードロスゼロの街を実現したいと思っています。その実現に向けた第一歩として2021年3月から始まったのが、東京・原宿の複合施設「WITH HARAJUKU」における実証実験です。

この実証実験は、カメラなどIoTデバイスによる来店人数の解析と、天気や曜日、季節、店舗周辺の状況など関連情報を組み合わせることで、1〜7日後までの来店者数を1時間単位で予測するもの。将来の来店者数を精緻に予測することで最適な量の発注を可能にし、フードロスの削減へとつなげていきたいと考えています。

116万トンのフードロスを解消できるか

高精度な来店者数/需給予測だけでなく、将来的には周辺施設の情報や関連する店舗データを組み合わせることで、状況に応じて最適な価格を設定するダイナミックプライシングや余剰食材のシェアリングサービスも実現できるかもしれません。さらには食べ残しの要因を解析することで、メニューや給仕の最適化など、より一層フードロスを抑制するサービスにもつながっていくでしょう。

現在外食産業によるロスは年間116万トンあり(※)、うち4割が仕込み過ぎ、6割が食べ残しによるロスだと言われます。街づくりDTC®によりこのロスをゼロに近づけることができれば、日本全体のフードロス解決に向けた大きな一歩となるはずです。

成長しつづける街を実現するために

フードロスゼロの実証実験は、レストランや商業施設だけにかかわるものではなく、街に住むすべての人々に関わるものだとわたしたちは考えています。SDGsなど社会課題の解決が注目され、多くの人々の社会意識が高まるなかで、環境と調和した街をつくることは豊かな暮らしへとつながっていくはず。単に多様な人々のニーズに応えるサービスを提供するだけでなく、街全体、さらには自然環境と調和する街をつくらなければ、成長しつづける街は実現できないでしょう。

街づくりDTC®がめざす街は、その街で生活する人々とともにあります。エリアが変われば、その場所で求められるサービスや価値も変わっていくでしょう。多様な人々の活動に寄り添っていくサービスは、フードロスゼロをはじめ、環境と調和していく街を実現していくことでもあるのかもしれません。

(※)出典:農林水産省及び環境省「平成30年度推計」