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  • 街づくりDTCTMから見えてくる未来の姿 Vol.01自室以上に快適な店でリラックス

定時に仕事を終えたA氏は、ゆっくりした時間を過ごそうと、職場付近の高架下に立ち並ぶショップへ足を踏み入れた。店内はいくつかのエリアに区切られており、各エリアごとにソファやテーブルが並んでいる。そこはカフェのようでもあったが、メニューやキッチンがあるわけではなく、誰かの家のような雰囲気が漂っていた。A氏は自然とそばのソファにかけると、しばらくくつろいだあとにコーヒーを淹れ、映画を見始めた。

このショップは、サブスクリプション型の生活雑貨店だ。店内に置かれたソファやコーヒー、ケトルなどは、A氏のふだんの生活空間をセンシングした「自室のデジタルツイン」をもとにA氏の趣味嗜好と合いそうな商品としてレコメンドされている。ユーザはここで時間を過ごし、自分に合った新しい家具や雑貨を試用。気に入ったら購入できるようになっていた。商品の一部はシェアリングサービスと連動しており、1ヶ月や3ヶ月など一定の期間だけ自宅に置けるものもある。その方が価格的にもリーズナブルになり環境負荷も低いとあって、近年こうしたショップが人気を博している。

いま、全国各地でこうした形態のショップが増えているという。この日A氏が訪れたのはユーザのリビングやダイニングと連携しているが、寝室や書斎と連携するものもあれば、オフィスのデジタルツインと連携しているものもある。なかでもオフィスと連携しているショップはコワーキングスペースとしても機能しており、実際に働いてみることでオフィス家具や雑貨の使い心地をきちんと体感できるようになっているようだ。

ユーザはショップが提供するプラットフォームと契約しており、街づくりDTC™がショップのデジタルツインと家庭やオフィスのデジタルツインを連携させている。A氏は東京に住み東京で働いていたが、大阪や京都といった都市のショップとも連携しているため、東京にいながらにして地方のローカルショップやフードも簡単に手に入るという。街づくりDTC™がさまざまなデジタルツインをつなげていったことで、コーヒースタンドや家具屋といった単一の機能だけをもったショップは減っていき、店舗の形態やサービスまでも一人ひとりの趣味嗜好やそのときの気分に応じて変化することが一般的になりつつあった。

A氏はここ数日店でくつろぐなかで、いま座っているソファがどうしてもほしくなっていた。自宅にあるものとは異なり、多くのセンサがついたマッサージソファで、体調管理とケアに役立つ。デザイン性もよく、自室のデジタルツインに配置してみると、ほかの調度品との雰囲気も調和していた。

映画を見終えたA氏は、やっぱり買おうと決めて、デジタルツイン内で新しい自室のレイアウトをつくり、購入ボタンを押した。夕食を食べて自宅に戻る頃には、ロボットたちが作業を終えて新しい空間になっているだろう。古いソファは、自動的にショップと連携した中古市場で販売されるため、家具を動かす手間はほとんどない。都心部ではロボット配送が一般化しており、ソファのように大きな家具はそのままロボットが荷解きやレイアウトまで行なってくれる。

デジタルツインの普及によって、従来のような「自宅」「オフィス」「ショップ」といった空間の区分も緩やかに溶けていきつつあるのだろう。こうしたショップはA氏にとってもはや商品を買う場所ではなく生活空間の一部でもあったし、映画やエンタメを楽しめる場所でもあったし、ときにはオフィスのようになるときもあった。ゆくゆくはホテルとも連携し実際にそこで長い時間を過ごせるようにもなっていくだろう。A氏のように仕事と生活をともに大事にする人にとって、安心してくつろげる時間・空間をつくるサービスは大切なパートナーになっている。